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アダルトチルドレンな彼女の母親に説教かましに行った話

当時付き合っていた彼女がアダルトチルドレンでした。原因が彼女の家庭環境にあったので、彼女の母親に説教かましに行った時の話を紹介します。

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1.アダルトチルドレンとは?

アダルトチルドレンとは、家庭環境によって子ども時代に受けた心の傷を大人になっても引きずっている人を指します。本来、アダルトチルドレンは「アルコール依存症の親に育てられたため心に何らかの傷をおい、そのまま成長してしまった人」という意味でしたが、社会の多様化により、アルコール依存症だけではなく家庭環境という大きなくくりになりました。親の虐待だけでなく、親の期待が過大で生活をしばりつけたり、世間体ばかりを気にした子育てもアダルトチルドレンを生み出すとされています。

アダルトチルドレン-うつ病の症状と対策より引用)

人は他人の承認なしには正しい成長を得ることができません。普通は両親が子供を尊重し認めることから始まり、祖父祖母、友達、クラスメイトなどから認められることで、人間の自尊心は正しく成長していきます。そこが機能不全家族で育つなどの理由で欠けると、アダルトチルドレンになったりと歪な成長をとげることになってしまうのです。

2.アダルトチルドレンの特徴

  • 何が普通か確信が持てない。
  • 物事を最初から最後までやり遂げることが難しい。
  • 本当のことを言ったほうが楽なのに嘘をついてしまう。
  • 自分を批判する。
  • 楽しむことがなかなかできない。
  • 真面目すぎる。
  • 人と親密になることが困難である。
  • 自分が思い通りにならない変化に過剰反応する。
  • 他人からの肯定を常に求める。
  • 他人は自分と違うといつも考えている。
  • 常に責任感が強すぎるか、無責任かのどちらかである。
  • 過剰に忠実である。値打ちがないとわかっていてもこだわり続ける。
  • 衝動的である。いったん行動を始めるとやめることができない。
アダルトチルドレン-うつ病の症状と対策より引用)

3.なぜ彼女はアダルトチルドレンになったのか?

彼女の母親が過干渉な人物で、「小さい頃からなにかと禁止され抑制されてきた」と彼女は語っていました。確かに過干渉な母親で、自分の娘と共依存関係にあると僕には思えました。また、彼女は母親を疎ましく思っていたのですが、離れないのが現実でした。母親は「ウチはウチの考え方があるから、他所と比較するのは間違い。子供のことを思ってしていることに間違いはない。」と言っていました。これは典型的な毒親の考えのように思えます。ちなみに彼女には姉がおり、姉は母親と決別するために就職後に一人暮らしを始めていました。逃げることも一つの選択だと思います。

4.彼女の苦悩

彼女は小さい頃にきちんとしたプロセスで自尊心を育てられなかったために、どこか自信がなく、決断する勇気が決断的に欠けていました。これこそがアダルトチルドレンの特徴です。彼女は進学や就職についても自身が本当に望んで選択したものではないという思いがあり、いつもどこか違うところに本当の自分の人生があるのではないかと考えている節がありました。僕は彼女を一人の独立した人間として尊重することで、彼女の成長を試みましたが、僕だけでは彼女の自尊心を十分に育てることはできませんでした。私自身が若く未熟なことも原因だったとは思いますが、彼女の問題は僕だけで解決できるほど簡単なものではありませんでした。

5.彼女の母親に説教してみた

当時の僕は彼女とのことを真剣に考えていたので、彼女のアダルトチルドレンに対し、根本的な解決を実行するしかないと思い行動することにしました。人によっては彼女がアダルトチルドレンであることは、彼女自身の問題であって彼氏の僕が解決するような性質の問題ではないと考える人もいるでしょうが、当時の僕はそうは思えませんした。僕は彼女の母親に「彼女を独立した一人の人間として認めて、彼女の考えを尊重して欲しい。それが彼女がきちんと成長し、一人の人間として自分で考え自分で行動できるよになるために必要なことなんです」的な話をしました。おそらくですが、このとき彼女と母親の間ではじめてアダルトチルドレンという問題が明示的かつ自覚的な問題となりったと思います。しかし、自覚するだけでは問題は決して解決はしません。本当の解決のためには、「傷ついたインナーチャイルドを再生する」ことが必要になります。そのためには、「過去の発達段階に立ち帰って、そこでやり残したこと」をやり遂げる必要があります。僕はその役割を彼女の母親に求めましたが、そもそも過去に娘を育てることを失敗している人物にその役割を求めたのが間違いだったのかもしれないと今になって思います。何も問題は解決しなかったのです。

6.結末

問題は解決しないまま、僕と彼女は結局別れることになりました。彼女との別れが非常に辛かったことを覚えています。彼女がアダルトチルドレンであったことが別れの原因ではく、むしろ自分にも原因は沢山あったように思えます。人づてに彼女が結婚したことを聴きました。結局、彼女は離婚し、30歳手前にして自分探しのような事をしていると聞きました。彼女は子供の頃にちゃんと成長できなかったツケを支払うことになったのだと僕は感じました。これは傲慢な考えかもしれませんが、僕が彼女にアダルトチルドレンとしての問題を自覚させてしまったことで、彼女の自分探しのきっかけを作ってしまったようにも思えました。自分探しが悪いわけではいのですが、その道が険しく厳しいものになるだろうなと思いました。アダルトチルドレンには助けが必要なのです。

7.最後に

彼女の母親もアダルトチルドレンだったのかは今となっては分からないが、アダルトチルドレンは再生産されやすい性質の問題です。誰が悪いと言うことはないと思うのですが、アダルトチルドレンであることはその当人のみならず、親しい人たちを混乱させたり、傷つけたりすることがよくあります。アダルトチルドレンという問題を解決することは簡単なことではありませんが、一人でもその呪縛から解き放たれて本当の自分の人生を生きることができるよう願っています。

 

追記

身近にアダルトチルドレンの人がいる場合のアドバイスを以下に転記します。ここに記載があるようにアダルトチルドレンである人を変えようとするのは歪んだ行為とのことです。私が彼女と母親に対して行ったことがは歪んだ行為だったのかもしれません。彼女が母親との共依存的な関係から脱却したいと考えて自発的に行動できていた訳ではないからです。私は彼女が望んでいながらも行動できずにいると思ったので、あのような行動をしましたが、それこそが彼女を一人の独立した人間と認めていないことになるのではないかと今になっては思います。彼女とのことを真剣に考えたことで、彼女と自分を同一化しすぎて、アダルトチルドレンという問題を自分の問題と捉えてしまいました。アダルトチルドレンと接するには、本人がどうしたいかを第一としないといけないようです。一方で、アダルトチルドレンな人は自分から動けない場合も多いので、なにも変化がなく、問題解決しない状態が長く続くかもしれませんが、それを受け入れなければなりません。これはアダルトチルドレンを身近に持つ人には酷なことかもしれませんが、辛抱強く寄り添うしかないようです。

アダルトチルドレンの方に接する方で「この人を変えてあげよう」とする方がいらっしゃいます。
実はこの考え自体がアダルトチルドレンにも該当する考え方の歪みです。
アダルトチルドレンに限らず、その人が変わることが出来るとすれば、その人の意思があってこそです。
前述の通り、アダルトチルドレンをその人の特徴とした場合、その人の個性を他人が変えようとすることがはたして正しいことでしょうか?
また、他人が変えられるものでしょうか?
それは、自分を変えることよりもはるかに難しいことです。
では、アダルトチルドレンの方に接する時はどうしたらよいでしょうか。
その方法は、相手を一人の人間と捉え素直に接するだけです。
相手の個性を尊重し、本人がどうしたいのかを受け入れ、一緒に考える事が大切です。
それだけで、本人はアダルトチルドレンの改善に向かえます。

(「アダルトチルドレンを克服したい人へ」より引用)